まっちゃん先生のコラム

花粉症の種類・原因・鍼灸治療

1.概要
 花粉症は、アレルギー反応性の疾患の一つです。この種のアレルギー性疾患は、自然界に普通に存在するある種の物質に過敏に反応することによっておこります。よく見られるのは、空気中のホコリや花粉などによるもの、外から部屋に入るなどした時の温度変化によるもの、化学物質によるものなどです。アレルギー性疾患は、その人のアレルギー体質によって発症し、繰り返し起こり、また突然症状が出だします。

2.花粉症の種類
 ここでは、春に起こる花粉症でよく見られるものについて書いてゆきます。
 春の花粉症では、2月くらいから症状が出だすパターンと、4月くらいから症状が出だすパターンが見られます。スギ花粉症は比較的に前者が多くて、ヒノキ花粉症は後者が多いようです。
 2月くらいから起こる花粉症の多くは「冷え」によるものです。4月くらいから起こる花粉症の多くは「熱」によるものです。
 また、二次的に起こっている花粉症の人も非常に多く見られます。二次的に起こっている花粉症には、その原因が分かりやすい事が多いですが、そうでない場合には、原因が複雑になっていることが多いようです。

3.花粉症と食べ物
 花粉症をはじめとするアレルギー性疾患の多くが、食べ物にその原因の一つがある場合が非常に多いです。実際、花粉症の症状を止めたければ、絶食すると症状が止まる場合が非常に多いです。食べているものの何に原因があるかは、人によって違いますが、よく見られるのは「砂糖の取り過ぎ」です。

4.花粉症と鍼灸治療
 対症治療として、鼻周辺の血流を改善する目的で鍼灸を施すことによって、症状は軽減することが多いです。問題は本質的な部分である、原因に対する治療ですが、これは人によって効果の表れ方が違います。二次的に花粉症が起こっている場合は、数回の鍼灸治療によって良好な治療効果が得られることが多いのですが、そうではない場合は、鍼灸治療だけでは短期間で効果を出すのは、なかなか難しいものがあります。少し長い目で治療を受け、体質を少しずつ変えてゆく必要があります。当院では虹彩(黒目の部分のこと)やスクレラ(白めの部分のこと)から体質の部分に対しても診断し、そこを指標にして治療に臨んでゆきます。

5.花粉症とその他の取り組み
 昔、花粉症には小青竜湯といっていた時期がありましたが、あれは、2月くらいから起こる花粉症の人には比較的よい効果が期待できますが、4月くらいから起こる人には、あまり期待できないことが多いです。これは、小青竜湯はからだを温める種類の漢方薬だからで、原因が「冷え」でないと効果がうまくでません。
 みんなではありませんが、食べ物にその原因がある人が多く見られるので、飲食を見直すことは、アレルギー疾患の人は必要です。多くの場合、甘い物・くだもの・スナック菓子・菓子パン・生野菜・赤ワイン・ビールなどのからだを結果として冷やす物を多く摂っていることが良くないです。まずは、今挙げた飲食物を控えることが第一です。その上で、手軽にできるのは「手作りの味噌汁」を一日一杯作って飲むことです。昔ながらの製法で作っている味噌を使って、出汁を取って、具は根菜か海藻類を入れて作ります。1日2日味噌汁を作って飲んだからといって花粉症の症状が無くなる訳ではありませんが、やってみる価値は十分にあります。
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