東洋医学という選択肢

第五章 当院の治療

7 今を生きて欲しいーーー皆さんに伝えたいこと

治るとは何?

「病気になる前の状態になること」が一般的に言うところの治ると言う事でしょうか。ちょっと屁理屈じみてしまいますが、時間が進んでいる以上は、過去と同じ状態には決してなりません。また、病気が体調の悪い変化なら、近視は病気でしょうか?老化は病気でしょうか?

残念ながら人は必ず死ぬ

 人間は生きている上で100%必ず起こることが一つだけあります。それは死ぬことです。大きな病名が目の前に現れた時、「どうせ・・・」という気持ちになるのは分かります。でも、今生まれてきた赤ちゃんでさえ、どうせ死にます。こんな話は確かに屁理屈です。でも本当の話です。

大切なのは病気を治すことだけではない

 病気を治す、症状を改善させる、ということは非常に大切なことです。私もどうにかするために必死に勉強してきましたし、頑張ってきました。でも、何のためにやっている事でしょうか。何のために治療しているのでしょうか。今の自分にとって何が大切なことでしょうか。

どう生きるか、今を生きることを考えて欲しい

 結局、私には何が正しいのか、何をした方が良いのか、どうしたら良いのか、正解は分かりません。今までたくさんの患者さんと接してきて、私なりに悩んできて、今の私が言えることは、
「今、このときを生きて欲しい」
 という事です。別に頑張んなくたってイイです。頑張ったってイイです。私自身の理想は、生まれてきた時には自分は泣いて周囲は笑っていたと思うので、死ぬ時は自分は笑って周囲は泣いてもらえたらイイって、そんな終わり方が迎えられるような人生を歩めたらいいなと思いますが、どんなんでもいいから、今を生きて、生きて欲しいです。

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