まっちゃん先生のコラム

症例報告:つわり、腰痛

●患者 30代女性

●主訴 つわり、腰痛

●病歴 1週間ほど前からつわりが酷く、併せて腰痛もつらい。

●診断
 東洋医学 肝腎心虚
 現代医学(参考) 妊娠悪阻、腰痛

●治療方針
 ①東洋医学的に、肝・腎・心に対して治療
 ②背部筋肉を緩めて骨格調整
 ③下腹部の血流を良い状態に保つ

●経過
初回治療にて腰痛は改善。つわりは治療直後に症状は無く、むしろ食欲が出てきた。

●アドバイス
 つわりは、個人差が大きく、また飲食の内容によって左右されてしまうので、食べられる時には、お菓子やアイスのような甘過ぎるものは避けるようにアドバイス。ただし、つわりなどで食べるものが限られてしまっているような状況では、しょうが無いので食べても良い。
 その他、体調をよい状態で保った方が良いので、定期的に(例えば1・2週間に一度程度)、体調管理を目的に通院してみるのを考えても良い。

つわりや腰痛などの妊娠に付随して起こる症状には、薬物を使用しない鍼灸治療が安心して使いやすい事と、つわりに対しては鍼灸治療が非常に良い効果を出すことがあります。効果の程度や効果が出だすまでには、元々の体調などに左右されてしまうので一定ではありませんが、おススメです。


※東洋医学用語説明
1.五臓 肝:現代医学的な肝臓とは少し違い、東洋医学では心身共に適度な緊張感で機能するように調節する作用、全身各部へ必要な血液量を分配する機能、胆汁を作る機能を持つ主要臓腑とされる。

2.五臓 心:現代医学的な心臓とは少し違い、東洋医学では全身における血液の循環機能、精神作用を調節する主要臓腑とされる。

3.五臓 腎:現代医学的な腎臓とは少し違い、東洋医学では全身における水の調節機能、成長・生殖に関する機能を持つ主要臓腑とされる。

4.肝腎心虚:上記の肝・腎・心が弱っている状態。
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