まだ寒い日が続きますが、花粉もちらほらと舞い始め、花粉症の人にはつらい季節になりますが、少しづつ春が近づいている雰囲気を感じるこの頃です。
池袋のほうしょう鍼灸治療院です。
さて、今回は気圧の変化と様々な症状についてです。
東洋医学では、現代科学における天候による気圧変化をどのように考えているでしょうか?
気圧が変化すると、気圧差によって風が起こります。または逆に風が止まります。このような時の状況を表す東洋哲学の言葉に「厥陰風木」や「少陽相火」などがあります。
この熟語を東洋医学でも使えるように「臓腑」や「経絡」に当てはめると、「肝、胆、心包、三焦」や「肝経、胆経、心包経、三焦経」が関係あることになります。
つまり、気圧変化による様々な症状は、「臓腑理論」でいうと「肝、胆、心包、三焦」の関連が深いとされ、「経絡理論」でいうと「肝経、胆経、心包経、三焦経」の関連が深いとされています。
よく気圧が変わると頭痛がするという人がいますが、これは、上述の理論から考えると、「心包」が「脳竅」(頭部のこと)を十分に滋養できずに頭痛が起こるとされているので、治療のターゲットは「心包」ということになります。
ただ、このタイプの人は普段から「心包」の力が少し弱く、浮腫みやすい傾向にあることが多くて、気圧変化で「心包」の動きが更に弱くなると、浮腫みも強くなることが多いので、浮腫みに対しても何がしかのアプローチをしないと、「心包」だけの取り組みでは、上手くゆかないことが多いです。
また、多くは無いですが、「相火上亢」(のぼせて頭部に症状がでる)して頭痛が出る場合もあるので、この場合は、取り組みの対象が「肝・胆」になることが多いです。
鑑別は、少し複雑なので省略しますが、この二つが混ざっていることも少なくないので、できれば専門家に見てもらった方がイイです。