暦上では立冬も小雪も過ぎ、これから寒くなってゆくという感じですが、この記事を書いている今日は、温かくて、眠くなります(笑)
池袋のほうしょう鍼灸治療院です。
さて、今回は大腿後面の引きつりについてです。
よく、長時間椅子に座った状態から立ち上がる時に、腰や太ももの後ろなどが引きつって痛む場合があります。当然、長時間頑張って仕事をしていれば、何も悪くなくても多少の痛む場所はできてしまいます。いわゆる疲労によるものは、ちゃんとケアすればいいので、その場合は、ゆっくり休んでください。
そうではなくても痛みなどが出てしまう場合は、何某かの原因があることが多いです。
太ももの後ろは、「経絡」で言うと「足太陽膀胱経」が走行しています。「経絡」に流れる「気」が滞ると、その「経絡」上に痛みが起こったり、筋肉が濡養できずに引きつったりすると東洋医学では考えていますので、太ももの後ろが引きつったり痛んだりするのは、走行している「経絡」である「足太陽膀胱経」の流れが悪いことを意味します。
つまり、先ず治療として考えるのは「足太陽膀胱経」の流れを正常化することです。鍼灸治療では、「経絡」の流れをよくするポイント、つまり「ツボ」に鍼灸を施します。
臨床的にこのパターンでよくみられるのは、何らかの原因で骨盤の位置が悪くなり、猫背のような状態になってしまっている場合です。この場合、太ももの後ろが引きつる直接的な原因は、当然、大腿後面の筋肉の可能性が一番高いですが、今の状態になってしまっている一番大きな原因が、その大腿後面の筋肉とは限らず、腰やそれ以外の場合が少なくありません。あまり良くない姿勢になってしまっている原因が実は別にあると言うことも、よくあります。日本で代表的なのは胃痛や胃弱を原因としているものです。
胃があまり良くないと、基本的な姿勢が少し猫背気味になる場合が多いです。結果、一番つらい症状は太ももの後ろの引きつりではあっても、いちばん問題を解消した方が辛さを軽減できるかもしれない部位は胃だったりする場合も少なくありません。
このように、全ての場合ではないですが、原因も考えた方がイイ場合もありますので、気になる方は東洋医学の門を叩いてみるのも良いと思いますよ。