まっちゃん先生のコラム

コラム:声やノドの状態と夏野菜

先日、毎年恒例の多賀大社に参拝に行ってきました。鍼灸学校に通学している時に多賀大社に縁が出来て、それから毎年9月上旬に参拝に行くようにしています。正直、特別な理由がある訳では無いです。しかし、一年に一回くらいは、厳かな気持ちになるのも良いと思いますので、身体的には少しきつかったりもしますが、行ける間は行こうと思っています。
池袋のほうしょう鍼灸治療院です。

今回は「声やノドの状態と夏野菜」についてです。
まず、現代医学的に、ノドは呼吸の通る道で、そのすぐ後ろは飲食物が通ります。その上には甲状腺が乗っかっていて、すぐ後ろには大きな血管も走っています。

では、東洋医学的にはどのように考えているでしょうか?
ノドは、空気の通り道で五臓で言うと「肺」に関連する部分です。これは、「臓腑」の観点から考えたものです。「経絡」の観点からは、「足陽明胃経経脈、足少陰腎経経脈、足厥陰肝経経脈、手少陰心経経別、手厥陰心包経経別、手陽明大腸経経別、手太陰肺経経別」が走行します。
また、ノドと言う部位は、比較的にリラックスしている状態でないと、呼吸がしづらかったり、声が出しづらかったりすると思いますので、「陰性」ぎみな方が良いはずです。しかし、「陽性」度が低すぎると、声帯が締まらずに声が出しづらくなってしまうことが考えられるので、「陰性」に傾きつつも「陽性」度が軽度にあった方が良いのではないか?と東洋医学的には考えることができます。

少し前の季節(この記事を書いているのは9月の上旬です)は、夏野菜は美味しいですし、夏に夏野菜を食べることは、何も問題は無いはずです。
そう、普通なら問題ないと思うんです。

昨今、一部の栄養素だけを取り上げて、何々の野菜を食べた方がイイだとか、何々の肉を食べた方がイイだとか言われます。確かに、一理あると思います。ただ、全員に理になるとは思えませんし、別に誰もそうは言っていません。
夏野菜の多くは、「陰性」度が強いものが多く、身体を弛緩させて身体を冷やす傾向になるものが多いです。つまり、夏に食べるのは良いと言うことになりますが、これを算数のように単純に考えると、大体、食べ過ぎになって上手くいきづらいです。
その結果、ノドが「陰性」に傾き過ぎて炎症しやすくなり、声の状態が良くなくなったり、ノドに痛みが出やすくなったりすることがあります。

昔は、トマトは塩をかけて食べたり、キュウリは味噌を付けて食べたりするのが一般的でしたが、これは、前述の「陰性、陽性」の話で言うと、塩は「陽性」、味噌も「陽性」なので、夏野菜で身体が「陰性」になり過ぎないようにしているとも言えます。近年は品種改良なのか、作り方なのか分かりませんが、そのまま食べることが多いような気がします。
正直、美味しいと感じる方法で食べるのが一番イイと思うのですが、こういう考え方もあるので、必要に応じて使ってゆくのがイイのではないか?と思います。

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