東洋医学では、女性はおおらかな場合が多く「陰性」、男性は活動的な場合が多く「陽性」とされます。陰陽の法則では「陰中に陽あり」と言われ、陰性の女性は丸い形をした陽性の卵子を持ちます。また「陽中に陰あり」とも言われ、陽性の男性は細長い形をした陰性の精子を持ちます。また、陽性のものには求心力が働くとされ、陰性のものには遠心力が働くとされるので、陽性の卵子が陰性の精子を引きつけ、陰性の精子は活発に卵子を目指します。そして、陽性の卵子と陰性の精子が一つになり、陰陽が一つになり一つの生命になると、東洋医学では考えます。
東洋医学的に考えると、女の子が生まれるか、男の子が生まれるかは、卵子と精子のどちらが健康的かによります。つまり、卵子が強いと陽性になるので男の子が、精子が強いと陰性になるので女の子が生まれます。ちなみに、卵子も精子も強い場合は、陽性の方が優位なので男の子が生まれます。
具体的な方法は、その人によって違うので説明が難しいのですが、簡単に言えば、奥さまの方が元気なら男の子が、旦那さまの方が元気なら女の子が生まれると言うことです。実際は、年齢や体力、飲食や生活習慣などが関係します。もし二人とも健康で年齢も近かい場合は、奥さまが玄米にゴマ塩をかけて毎日食べるようにすれば、陽性になってくるので男の子が生まれやすくなり、旦那さまがやれば女の子が生まれやすくなることになります。やり方はいろいろとありますが、大原則は奥さまと旦那さまのどちらが元気かによります。
妊娠中は一般的に言われている通り、食事や運動には十分に気を付けること、体を冷やし過ぎない事が大事です。まず食事ですが、基本的に普通の日本食を食べていればいいのですが、気を付けなければいけないのは甘い食べものの食べ過ぎです。ケーキや果物などは結果として体を冷やす傾向があるので、控えるべきです。運動は日常生活を普通に送ってもらえば良いのですが、上下に振動するような運動や乗り物には妊娠初期は気を付ける必要があります。また、体を冷やしてはいけないと一般的に言われていますので、逆に温めすぎている人が稀にいますが、限度がありますので、ほどほどに。
元々体調を崩しやすい方は、体調を崩す前に鍼灸や漢方で体調を維持するのも一つの手です。鍼灸は体のバランスを取るのが得意ですので、体が弱い訳ではないけれども普段から肩コリや腰痛になりやすい人などに向いています。体が元々強く無い場合は、漢方薬の方が向いています。ご自身がどちらのタイプなのか、良く分からない場合は、一度ご来院して頂くのが早いです。
つわりの多くは甘いものなどの食べ過ぎによって体質が「陰性」に傾いているから起こるものがほとんどで、その結果、東洋医学的に「心」や「腎」に負担がかかって起こっている場合が多いです。よって治療はこの「心」や「腎」を整える鍼灸治療をしてゆきます。つわりが出るタイプの方は、肩コリや腰痛もある場合が多いので、併せて鍼灸治療をしてゆくことが多いです。
妊娠後期になると、逆子が不安になる方が多いようですが、おなかの赤ちゃんが元気ならタイミングによってはひっくり返っていることもあります。時期にもよりますが、基本的には動きが良いのであれば問題ないと思って良いのですが、鍼灸では逆子に良く効く治療があります。足の小指にお灸をするのですが、これが非常に良く効きます。逆子が戻りづらい時には、やり方にちょっとしたコツのようなものがありますので、自分でやってみてダメなら受診してもらうのが良いでしょう。
出産後の赤ちゃんに飲ませる「まくり」という漢方薬があります。これを使うと夜泣きが随分と減ると言われています。またお母さんには「折衝飲(せっしょういん)」と言う漢方薬を飲むと良い場合が多いようです。実際は体調によって違いがあるのですが、出産後に治療に行くのは大変なので、あらかじめ相談しておくと良いでしょう。
授乳中に乳腺炎になる場合が良く見られますが、これには鍼灸治療が良く効くことが多いです。もしそばに鍼灸院があるのであれば行ってみるものも良いと思います。
炎症があまり強いようであれば「里芋パスター」を作って炎症をしている胸に貼ると良い場合が多いです。作り方は、里芋をすって、小麦粉で耳たぶくらいの硬さに調節して、ガーゼに包んで炎症をしているところに貼ります。痛みが引いたら取りますが、3~4時間位で作用が無くなるので、最大で4時間ほどで交換します。他にも豆腐を貼る「豆腐パスター」なども良い場合が多いです。
東洋医学用語説明