今年は天候が例年の変化よりも大きい日が多いですね。気温・湿度・気圧のどれも、今年は例年よりも変化が大きい気がします。人体も気候に併せて変化するはずなので、普段よりも調整するためのエネルギーを多く使うはずですから、疲れやすいと言いますか、体調が今いちと言いますか、ちょっと良くない。みたいな状態になりやすい人が多いはずです。東洋医学的に、気温・湿度・気圧のそれぞれに対する対処方法のようなものはありますが、基本的には、ちゃんと休息して回復力を維持することが大事です。それぞれについては、いずれ機会があれば紹介します。 池袋のほうしょう鍼灸治療院です。
さて、今回は五十肩についてです。
今までも何回か取り上げていると思いますので、内容が重複する部分があるかも知れませんが、ご了承ください。
五十肩は、現代医学的には肩関節周囲炎と言いますが、肩関節周囲で起こっている炎症の総称です。つまり、特定の原因や特定の部位の疾患のことではなく、肩関節らへんで起こっているトラブルの総称となります。
東洋医学的には、この手の長引く関節痛もしくは関節周囲痛は「肝」が強く関与すると考えています。現代医学的には、肝臓が異常というよりは、機能低下が起きていて、回復するために時間がかかる状態と言うのが、状況が近い気がします。
「肝」は、「目」や「情志」(感情)に大きく関係するとされていますが、目の使いすぎは、目の疲労だけでなく、「肝」も使い過ぎていると考えます。また、考え過ぎや、怒りの感情は、大きく「肝」を使うと考えられています。もし、これらが五十肩発症の原因の主たるものだった場合、この原因を軽減させることを考えないと、状況の改善は順調には行きません。何がしかの治療をしたが治らなかったという話や、治るまでに何か月もかかるような話を聞きますが、そうなるのには、何某かの理由があるはずで、その理由の一つが、このような場合があります。(他にも可能性はあります)
五十肩自体の治療は、主に「肝」を整えることを中心に、変調が出ている「経絡」や「臓腑」に対してもアプローチしてゆきます。また、症状が長引いている場合、リハビリ的な事も必要になる場合もあります。どの程度のリハビリが必要かは、症状や状況によって異なりますので、いくつかの意見を聞いてみた方が良いかも知れません。