梅雨に入ってから随分と寒い日が続きましたが、コラムを書いている今日はすっかり真夏日です。暑くなってから寒い日が続くと体調が良くなくなることが増えますが、東洋医学的には体の水回りが滞って起こるトラブルが増えますので、体調管理には注意しましょう!池袋のほうしょう鍼灸治療院です。
現代医学の病名では、「××炎」のようなものは、炎症している病態のことを概ね言いますが、東洋医学的には、炎症を起こしやすい状態がいくつか考えられています。
まず一つは、潤う成分、つまり東洋医学では陰分とか陰血とか血とか津液とか表現しますが、この成分が少ないことによって熱所見が強く出て炎症のような症状を出す場合。この場合は、潤う成分を補う事が治療方針になります。女性の更年期症状に良く見られるホットフラッシュも、この類のことが多いです。
次が、熱成分が過剰になって起こる場合。
つまり、よくある症状では風邪による発熱などがその一つです。他にも関節炎にも良く見られます。
この場合は、過剰な熱を取り除く事が治療方針になります。つまり、解熱とか消炎とか言われる治療は概ねこの範疇に含まれます。
東洋医学では、清熱と言いますが、強い熱症状に使われることが多いです。
他にもいくつかありますが、この二つが大きな考え方と言えます。
東洋医学では、専門的には前のを陰虚陽亢とか言い、後のを陽実火炎とか言います。前者は比較的に腹部の臓腑を原因にして起こることが多く、後者は上半身の臓腑を原因に起こることが多いです。
実際の治療は、他の症状を含めて全体的な判断が必要になりますが、鍼灸では比較的に頻繁な治療が必要になることが多いです。現代医学の適応や、漢方薬の適応も併せて考えて、対処することがよいです。