まっちゃん先生のコラム

コラム:頭痛の東洋医学的考え方

「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、今年は東京では本当にそういう感じになりましたね。昨日、秋分の日でしたが、台風は関東地方に接近しているものの、今日は随分と涼しいです。台風が過ぎれば、少し蒸し暑くなるのでしょうが、さすがにすごく暑くはならないでしょう。 池袋のほうしょう鍼灸治療院です。

さて、今回は頭痛に対する東洋医学的な考え方についてです。以前も似たような話をしたかもしれませんが、お付き合いください。

この記事を書いている今日は、たまたま台風が接近していますが、台風などが来ると頭痛が出る人がいます。このような現象は東洋医学ではどのように考えているでしょうか?

東洋医学には「天地人」という考え方?理論?があります。ある種の分類法みたいなものですが、この中の「地」は、通常は「空間」のことを指します。北海道などの北方では、寒いので腎が病みやすいとか、沖縄などの南方では熱いので心が病みやすいとか言う風に、理論を使うのですが、これが天候にも使えます。
気候の変化で頭痛が出る人は、気温差で出るのか、湿度差で出るのか、気圧差で出るのかによって、東洋医学的な捉え方や治療方法が違ってきます。全部の説明は大変なので、気圧差について取り上げてみましょう。

東洋医学には「厥陰風木」という言葉があります。細かいことは省きますが、「風」は気圧差が無いと起こりません。「木」とは、五臓六腑では「肝胆」のことを指していますので、東洋医学では、気圧で起こる頭痛は「肝胆」が関係しやすいと考えています。当然臨床では、「肝胆」の調子が悪いときに出やすい症状が他に出ているかをチェックして本当に「肝胆」の問題かどうか考えてゆきます。

現代医学っぽく解釈しようとするなら、肝臓は血液の成分をいろいろと調整しています。液体成分である血漿もそうです。この成分の調整が少しくるってしまうと、ちょっとした圧力変化でも症状が出やすい、脳や関節に影響が出やすいのかもしれません(あくまでも私の想像ですが…)。また、後頭部の筋肉の緊張が頭痛につながることが非常に多いですが、僧帽筋という大きい筋肉が、血液の質が肝臓の血液を調整する作用の低下でうまく動かなくなると、いわゆる「コリ」を生みやすくなり、頭痛になりやすくなるのかもしれません(これも私の想像ですが…)。

東洋医学の理論が、必ず正しいとは思っていませんし、東洋医学も現代医学も両方をうまく使って治療につなげるべきです。ただ、何をやってもうまくゆかないときに、東洋医学をはじめ、他の理論体系で考えてみることで、治療方法や症状改善のヒントが見つかるかもしれませんので、ケースバイケースではありますが、鍼灸治療も、うまく取り入れてみるとよいかも知れませんね。

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