まっちゃん先生のコラム

コラム:眼疾患への鍼灸治療について

朝晩はすっかり寒くなってきて鍋が美味しくなる季節ですねぇ~。飲食店は本当に大変でしょうから、お店に食べに行きたいですね。

最近、眼疾患や鼻疾患に対する鍼灸治療について質問されることがあるので、今回は眼疾患に対して鍼灸治療ではどのように考えているのかを紹介したいと思います。

東洋医学の考えでは、眼の疾患であっても、全身の状況が眼に反映されていると考えるので、必ずしも眼の付近に鍼灸をする訳ではありません。

東洋医学的に眼に関係が深いとされるのは「肝」と「血」と「心」です。古典の中に「肝は目に開竅する」「久しく目を使うと血を傷り心を病む」とされているところが、その根拠になっていますが、現代医学的に考えても、眼は大量の血液を消耗するので、血液の質や量の異常は、眼の機能に大きく影響することが想像できます。血液の質を調整している肝臓や、循環器の中心である心臓は、間接的に眼の機能に影響が及びそうなことが想像できます。

臨床的によく質問されるのは、緑内障や白内障、飛蚊症の三疾患がほとんどですが、まれに交通事故などによる外傷性のものについても相談されることがあります。

東洋医学的な治療は上述した通りで、鍼灸治療として「肝」や「心」に対して治療を構築していきますが、物理的変化が既に起こってしまっている可能性が高いものに関しては、眼窩内に刺針することもあります。ただし、眼窩内は毛細血管が豊富で、内出血の可能性が比較的高く、もし内出血した場合にパンダ状態になってしまうので、患者さんと相談の上で必要性がある時は施術してゆきます(もし内出血してパンダ状態になったとしても、ちゃんと内出血は吸収されるので問題はありません。問題は血液が吸収されるまでの間の見た目の問題です。)。

眼疾患は、眼科の治療と併用が基本になり、鍼灸治療の取り組みも大事ですが、それ以上に、スマホなどで眼を酷使することを止めないと症状が変化するのは非常に難しいです。仕事や生活で使わないという訳にはいかないので、なるべく使わないようにするしかありませんが、特にスマホは眼からの距離が近く、非常に負担になるので、本当にちゃんと考えて必要な時以外は使わないようにするべきです。

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