まっちゃん先生のコラム

コラム:胃潰瘍の東洋医学的な考え方

今年に入ってから、レスポールタイプのギターを買って本体の改造も少し手掛けているのですが、そんなことを患者さんに話していたら「ギターショップ ロージー」というマンガを勧めてもらいました。ギターリペアマンのマンガですが、私と同世代か少し上の世代の人でギターに多少の思い入れがある方なら、おススメのマンガです。ギター自体やリペアに話の重きがあるのではなく、それを取りまく人間模様を描いている感じです。先日、単行本が出たので興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
池袋のほうしょう鍼灸治療院です。

さて、今回は胃潰瘍についてです。
東洋医学に胃潰瘍という病名はありませんので、胃痛とか心窩部痛などと言っていたりしますが、今回は、現代学的な病態を東洋医学ではどのように考えることができるのかを紹介したいと思います。

胃潰瘍は、「胃粘膜下層り深く粘膜消化されて粘膜欠損を生じた状態」と医学書には書いてあります。口内炎が胃の中に起こったと思えば想像しやすいかもしれません。痛そうですよね……

原因の多くは、ピロリ菌と薬物性とされていて、最近はストレス性に起こるものは、以前ほど多くないと言われています。

東洋医学的に考えてみましょう。(以下、カッコ「」の中の表現は東洋医学的な表現とします)
まず、ピロリ菌に胃自体が攻撃されるのは、「胃」や「胃」と共に消化に関係する「脾」が外敵というピロリ菌に負けたからと考えます。つまり、「脾胃」の問題と考えるのが一つ。
薬物は肝臓に入って解毒され、腎臓から体外に排泄されますが、この考えは東洋医学でも似ています。つまり「肝」の問題と考えるのが一つ、「腎」の問題と考えるのが一つ。
ストレスは、「肝」の働きを邪魔し様々な問題を引き起こすと考えているので、「肝」の問題と考えるのが一つ。
つまり、胃潰瘍は、東洋医学的には「脾胃」「腎」「肝」の問題を中心に考えてゆきます。

ここで書くことではないのかもしれませんが、胃潰瘍と分かっているのであれば、現代医学的に治療してしまった方が、普通は早く治ると思います。しかし、服薬しても改善が思わしく無かったり、胃潰瘍ができやすい人が、今の症状で医者に行くほどではないけど、体調管理も含めて改善したい、などの場合には、鍼灸治療はとても有効だと思いますし、メリットも大きいと私は考えています。別に胃潰瘍に限った話ではありませんが、病気や症状を改善させるための取り組み方法は、いくつかあるのが普通です。今の生活やご本人の考えにできるだけ沿った治療法を選択してもらえるとイイなぁと思います。

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