まっちゃん先生のコラム

コラム:腰椎椎間板ヘルニアの東洋医学的解釈

8月に入って、本格的に暑くなってきましたね。暦のうえでは7日から秋になりますが、まだまだ暑い日が続きますね。ちょっと危険な暑さな日も、今後あるでしょうから、水分摂取と夜間の熱中症には気を付けましょうね。
池袋のほうしょう鍼灸治療院です。

さて、今回は腰椎椎間板ヘルニアの東洋医学的な解釈です。
現代医学では、髄核の出方によって、膨隆・突出・脱出と三段階あります。腰の骨(腰椎のこと)の間にある椎間板という器官には、その中心部に髄核というゼリー状?と言われている部分があるのですが、椎間板の変形が、その髄核の移動によって起こっているもの椎間板ヘルニアと言います(もっと分かりやすく説明してあるサイトがあると思いますので、詳しく知りたい方は、調べてみてください)。そして、その程度によって前述のように三段階あるのですが、これが現代学的な解釈です。

さまざまな状況によって、この椎間板ヘルニアは発生すると思いますが、東洋医学的に少し考えてゆきましょう。
まず、椎間板ヘルニアが起こった原因が、外的に大きな力がかかった場合、東洋医学的表現では外邪による発症の場合と、椎間板が体を支える力が弱くなって発生した場合、東洋医学的表現では虚証の場合があります。

前者では、原因を取り除いて、対処療法をすれば治ってゆくのが普通です。つまり、痛み止めなどを使って時間を稼げば、自己治癒力で治ってゆきます。後者は、身体が弱っていることが原因の主体なので、ここが改善しないと治りづらいです。このパターンが痛み止めを飲んでもなかなか治らない場合です。

そして、鍼灸の臨床では、多くの場合、筋肉の過緊張で起こっていることが多いです。(これはあくまでも私の鍼灸臨床の感覚です。他の臨床現場では、違うかもしれません)
筋肉の過緊張の原因は様々ですが、五臓でいうと、「肝」が主要原因の一つであることが多いです。
東洋医学では、「腰痛は腎」と直結して考えますし、実際、臨床でも多くの場合その通りなのですが、「腎」は治療に時間がかかるので、「肝」も考えておくと、治療がスムーズです。

「肝」が主要原因の一つと言うことは、飲食の影響を受けるということです。現代医学的にも東洋医学的にも肝臓や「肝」は消化器に関係するので、飲食に無頓着だと長引きます。
また「肝」は感情からの影響を受けやすい五臓でもあるので、ストレスなどの影響を受けやすいです。近年、現代医学でも心因性の腰痛が多いと言われていますが、東洋医学では昔からそのように考えています。つまり、ストレスを上手く発散させることも、椎間板ヘルニアの治療につながるかもしれないと言うことです。

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