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膝関節痛

神経筋肉疾患

膝関節痛の概要

関節炎類は、老化、あるいは、その他の原因により引き起こされた、関節軟骨の非炎症性退行性病変です。併せて関節の辺縁に骨棘が形成されます。

臨床では、関節の疼痛や活動制限や変形が見られます。膝関節関節炎の多くは、中年女性に見られ、肥満により体重が多くなりすぎたものが主要原因となります。本病の病理基礎は、関節軟骨の変形が基本で、一般的には軟骨の修復能力を超えた磨耗であるとされます。常に関節に負荷がかかる事から発生し、早期には軟骨細胞が減少しているのが見受けられます。脂肪の退行性変化や膠原繊維の改変があり、その後、軟骨の表面に多数の軟化層が見られるようになります。軟骨は光沢を失い、色は黄色になり、表面の滑らかさは不均一になります。更に進むと、裂隙が出現し、表面は剥落腐食し、軟骨下の骨質が暴露し、脱落した小片が滑膜炎を引き起こします。

中医学では本病は年老体虚、気血不足、寒湿外邪を受けたもの、経脈オ阻から関節が栄養出来ずに起こるとされます。

症状

患者は、よく関節にクリック音があると訴えます。歩行時には痛みを感じ、休息すると良くなります。長く座っていたり、立っていたりすると関節が固くなる感じを覚えます。動いたり力を抜くと硬直感は消失します。症状は、時に軽く時に重くなり、著しい場合は毎日違いがあります。関節腫脹は骨質増生によるものが多く、少量の滲出液にもよります。急性の腫脹は関節腔内出血を認めます。病情が進展すると膝関節の活動は制限され、失用性筋萎縮を引き起こし、酷い場合には膝の外反や内反変形が発生します。

鑑別

膝関節の疼痛を引き起こす疾病はとても多く、下記疾病などから鑑別しなければなりません。

(1)慢性関節リウマチ:
多くは青年女性に発生し、よく全身性の症状を伴います。全身の小関節の症状が主体で、病後に関節奇形が残ります。同時に本病では、活動期には赤血球沈降速度が速くなり、リウマトイド因子が陽性になります。

(2)膝関節創傷性滑膜炎:
外力による打撃、転倒などによる創傷、捻挫、過度な疲労などの原因により滑膜損傷が形成され、充血や滲出を起こし、大量の水腫を産出します。滲出による水腫には血漿、白血球、食細胞などが含まれます。同時に滑液の集積が長期に及ぶと、膠原繊維が沈着し、もし除去する事が間に合わなければ組織化が発生します。膝関節痛、腫脹、圧痛、滑膜が摩擦時に渋い音がし、局部の温度が上がります。その疼痛の特徴は、膝関節の過伸展時で、特に膝伸展に抵抗を加えた時に酷く、膝蓋骨下部の疼痛は酷く、外的に過度に屈曲させられた時にも疼痛は顕著に酷くなります。

鍼灸治療

(1)治則:
行気活血、疏通経絡(気を巡らせ血行を良くする、経絡の流れを良くする)

(2)配方:省略
(3)操作:省略

(4)治療頻度・期間:
急性疼痛期:治療頻度は、耳針療法は毎日1回、経穴刺法は毎日2回、治療期間は一般的には2~3ヶ月。

安定期:治療は経穴刺法を中心にし毎日2回、耳針療法は2~3日ごとに1回、治療期間はやや長くなります。

(治療頻度や治療期間は理想的には上記ですが、一般的には、急性期では治療頻度は毎日、治療期間は症状が改善するまで行ないます。安定期では、症状が比較的重い場合には週2・3回、比較的軽い場合には週1・2回で行ない、症状が改善するまで行ないます。また、予防や症状のコントロールを目的とした場合には、週1回もしくは2週間に1回の治療を長期間行ないます。)

治療理論

中医学では、身体を臓腑経絡、五官九竅、四肢百骸などの器官と組織に分けて考えます。しかし、それらの全ては全体の中の一部分であると考えます。例えば耳は単純な一つの独立した聴覚器官ではなく、耳と臓腑には密接な関係があり、臓腑や肢体に病変が発生したときには、耳部の該当する区域には圧痛が見られ、この痛点に針刺激をします。体表-内臓反射から人体構成能力を調整します。それ以外に肝は筋を主り、肝胆は表裏関係にあり、脾は四肢肌肉を主ります。各経穴を使用することで、共同して疏筋通絡止痛の効果を達成させます。

蓬松鍼灸情報館
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